花粉症と漢方薬!

今年も花粉症のシーズンがやって来ましたね。今や国民病とも言われる花粉症ですが、症状や程度は人それぞれ。

自分に合った薬を選んで、花粉症シーズンを乗り越えましょう!

花粉症の症状


くしゃみ:異物を外に出す防衛反射ですが、花粉症では何度も連続して起こります。

鼻水(鼻汁):知らないうち垂れてくる、水っぽい鼻水が出て来ます。

鼻詰まり(鼻閉):鼻粘膜の腫れや血流悪化で鼻が詰まり、口呼吸になってしまいます。

目の症状:目の痒み、充血、涙目などの症状が出ます。

鼻の3大症状+目の症状がありますが、人によって、どの症状が強く出るかが変わりますので、症状に合った薬を選びましょう。

 

花粉症の薬(西洋薬)


抗ヒスタミン薬(第1世代、第2世代)

くしゃみや鼻水がメインの場合は、一番使われます。
他の薬よりも即効性がありますが、第1世代は眠気などの副作用も出やすく、緑内障や前立腺肥大の方には使えません。

薬:第1世代→ポララミン、レスタミンコーワ 第2世代→クラリチン、ザイザル、ビラノア、アレグラ、タリオンなど

抗ロイコトリエン薬

鼻粘膜の血流を改善するため、鼻詰まりがひどい方によく使われます。効くまで約1週間程かかります。

薬:オノン、シングレア、キプレスなど

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

効果が出るまで2週間程かかりますが、副作用が少なく、くしゃみや鼻水に使われます。

薬:リザベンなど

点眼薬

抗ヒスタミン薬やケミカルメディエーター遊離抑制薬が主流ですが、症状が激しい時はステロイド点眼薬も使われます。

薬:パタノール、リボスチン、ザジテン、リザベンなど

点鼻薬

鼻に噴霧する外用薬で、ステロイドの粉末または液体で、鼻詰まりやくしゃみに使われます。ステロイド以外では、鼻詰まりが激しい時に血管収縮作用のある点鼻薬も使われます。

薬:ナゾネックス、アラミスト、フルナーゼ、エリザスなど

上記のように種類は様々ありますが、第2世代の抗ヒスタミン薬を中心に、点眼や点鼻を組み合わせる事が多いです。

また、薬局やドラッグストアなどで購入できるものも増えており、病院に行く時間がない方も店頭で相談してみましょう!

 

花粉症の漢方薬


花粉やホコリは、風に乗って侵入するので風邪ふうじゃと考えます。この風邪が寒邪かんじゃまたは熱邪ねつじゃと組み合わさり症状が出ます。

症状によって、外感風寒がいかんふうかん(風邪+寒邪)、外感風熱がいかんふうねつ(風邪+熱邪)に分かれますので、症状に合う漢方薬を選びましょう。

外感風寒

症状:白く透明な鼻水が多い、鼻詰まり、くしゃみ…

漢方薬:小青竜湯しょうせいりゅうとう苓甘姜味辛夏仁湯りょうかんきょうみしんげにんとう葛根湯加川芎辛夷かっこんとうかせんきゅうしんいなど

外感風熱

症状:目の痒み、充血、皮膚の痒み…

漢方薬:天津感冒片てんしんかんぼうへん洗肝明目湯せんかんめいもくとう荊芥連翹湯けいがいれんぎょうとうなど

上記の風寒や風熱に使う漢方薬は、効き目も早く、しっかりと効きますが、あくまで症状を抑えるだけで根本的な体質改善とはなりません。

漢方薬の強みである体質改善は、時間がかかりますが、花粉症にならないようにするのが目的です。下記の漢方薬を花粉症の症状とは別にチェックしてみましょう。

肺気虚はいききょ

症状:花粉症、風邪を引きやすい、咳が出やすい…

漢方薬:衛益えいえき顆粒、桂枝加黄耆湯けいしかおうぎとうなど

脾気虚ひききょ

症状:食欲不振、膨満感、疲れやすい…

漢方薬:補中益気湯ほちゅうえっきとう健脾散けんぴさんなど

上記のような薬は、花粉症の症状には直接は効きませんが、予防や体質改善に有効です。

実際の使い方は、体質や症状に合わせて、 衛益顆粒+小青竜湯 のような組み合わせで使います。

花粉症のシーズンでない時も、衛益顆粒や健脾散のような漢方薬を服用していると、症状が出なくなる方もおりますので、長期的な体質改善も是非考慮してみましょう!

 

まとめ


西洋薬にしても、漢方薬にしても、症状に合わせて薬を選ぶのがポイントですね。

日頃の生活でも、水っぽい鼻水の人は体が冷えている傾向にあるので、冷たい物は控えましょう!

また、目の痒みが強く出るタイプは、お酒や脂っこいもの、刺激物は悪化の原因になるので注意しましょう

マスク、メガネ、洗顔などとともに、食事を見直すだけでだいぶ症状が改善することもあるので、食べ物も症状に合わせてチョイスできると効果的です。

2019年2月19日 火曜日